音楽教育の今 〜管楽器奏者の飛沫感染予防対策〜
「あたりまえ」だったことと向き合い始めた教育現場
普段はブログでなんの役にも立たない事しか書いていませんが
こう見えて2つの大学で先生をしてるという側面も持つ師範代です
あ、どうも、師範代です!
なんで2回言うねん!
もし今回笑える箇所があるとしたら
ここだけです
あとは大学の先生モードで
めっさ真面目な投稿です
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新型コロナウィルスの影響による自粛期間を経て
6月に入ってから少しずつ動き出した小中高の教育現場
それに先駆けて自粛期間中からインターネットを活用し
自宅に居ながらオンラインで講義などを受けられる様に展開していた大学も
小中高に続く形で少しずつ対面式に移行しつつあります
漸くオンラインでのレッスンに慣れて来た頃ではあったが
演奏のレッスンというものは本来対面式でないと
学生の状況を把握したりアドバイスを伝達する事も難しい部分があるため
オンラインから対面式への切り替えのタイミングをずっと探っていて
今日がその対面式レッスン再開に漕ぎ着けた初回レッスンだった
今まであたりまえだと思っていたことと向き合い始めた教育現場
今日がそのスタートであり
何年か後に再びこの投稿を読み返した時に
そんな時代もあったねと
中島みゆきの歌詞の様な気持ちになる事を期待しつつ文章にしておこうと思います
あ、ここは辛うじて笑っても良いとこ
どこまでやれば良い? 飛沫感染予防対策!
指導する大阪音楽大学でももちろんの事ながら感染予防対策は入念に施し
万全の態勢で対面式レッスンを実施している
しかしながら
今まで前例のない
しかもウィルスという目に見えない存在から身を守るために
どこまでの事をする必要があるのか?
どこまでやれば安全と言えるのか?
という現場でレッスンを実施する先生と生徒の正直な気持ち
というか不安感を含む複雑な気持ちがある事は否めない
久しぶりに訪れた大学のレッスン室内には
クリアボードで作られたパーテーションが設置され
一人レッスンが終わる度に消毒液を噴霧して
クリアボードや机や椅子、ドアノブなどを除菌し
窓を開けて換気の時間を確保することを呼びかけられている
クリアボードは一応直接的な飛沫感染を防ぐ事は出来ていると思うが
管楽器奏者による演奏時の飛沫状況は多くの研究団体が検証して下さっている様に
ほぼ影響がない
しかしレッスンとなると演奏するだけではなく
話したり歌ったりしながら指導する側面もあるため
その部分を考えるとこのクリアボードだけでは不安が残る
(写真では見えづらいがこのボードは椅子の座面ほどの高さまでしかないため)
そのためレッスン中でも常にマスクを着用し
演奏時のみマスクをずらして演奏するという方法で今回は試みた
前述の様に
どこまでやれば安全なのかがわからない
だから諦めてしまう人もいるのだと思う
幸いな事に師範代は
石橋を叩いて渡る
いや
石橋を叩いて叩き割って渡れなくなる程の性格なので
念には念を
という発想はもともと身体に染みついている
大学での対面式レッスン再開に先駆けて
師範代の自宅防音室では
受験生や一般のアマチュアの生徒たちの対面式レッスンを再開している
もちろん感染予防対策をしっかり施して
今現在の師範代の自宅防音室の写真はコチラ
少々見えづらいかもしれないが
部屋の真ん中の約2メートルの位置に突っ張り棒を張って
そこに透明のテーブルクロスを大きな洗濯バサミで挟んだだけの
シンプルなパーテーションだが
足元まであるためレッスンする側も受ける側も安心感はある
このパーテーションを挟んで向かい合わせに生徒とレッスンをしているが
それでも演奏時以外はマスクを着用している
もちろん一人ずつレッスンが終わる度に消毒液を噴霧して除菌し
生徒が来た時と帰る時に一緒に消毒ジェルで手も除菌
…ひょっとしてやり過ぎ?
と思う時もあるが
実は師範代の座右の銘は
やり過ぎてなんぼ
面倒臭くて諦めて感染するよりは
散々手を尽くしたけど感染した方が逆に諦めがつく
ここまで書いてやっと
普段の自分の練習スタイルと一緒だということに今更ながら気付く
そういう性分なんでしょうね(笑)
「あたりまえ」だった事が「あたりまえ」じゃなくなった世界
そんな世界でしばらく生きてみるのも悪くないのかもしれない
だって
我々人類は
今まで何度も何度も
あたりまえを塗り替えて生きてきた
長い間ちょんまげが当たり前だったけど今は誰もそんな髪型してないし
夏休みは毎朝公園にラジオ体操しに行ってハンコ貰って帰ってたのにもうやってないし
大晦日に除夜の鐘つこうもんなら近隣から苦情を言いに来る輩もいるわ
おわかり頂けただろうか
我々が今あたりまえに思ってることなんて
未来の世界から見たら
へぇ〜なにそれ?
まぢでそんなことやってたの?
草生える〜!
みたいに言われるくらい文明の発達と時代の流れの中で
どんどん塗り替えられて行くんです
流れに逆らうか
流されるか
はたまたその流れに乗って生きる事が出来るか
それはあなた次第!
でもね
昔から変わらないのは人の心
こんな面倒な感染予防対策をやろうとするのも
自分が感染しないためだけではなく
人を感染させないためでもあります
自粛期間中に何故あんなにステイホームとみんなが口々に言っていたのか
それはあなたが感染しない様にというだけではなく
あなたの大切な人を感染させない様にするため
という意味もあったことを思い出す必要があります
人を想う心はどれだけ時代が流れても決して変わらない
そう信じたい
みんながそう信じることで
人を守る事が出来ると師範代は思う訳であります
今日のレッスン終わりに
今月はじめの師範代の誕生日のお祝いを生徒たちから頂きました
これこそ我々が大切にしたい
人を想う心
音楽を学ぶ事で
人を想う心も学ぶ事が出来るということを
改めて生徒たちから教わった今日のレッスンでした
お!
なんか今回綺麗に締めれたんちゃう?
と言う訳で
ではまた!